2月15日は歌人西行の忌日だ。
「願はくは花の下にて春死なむ、そのきさらぎの望月のころ」というフレーズは
あまりにも有名な西行の遺した言。
西行に関しては諸説あるがひとつ一貫している故人を表す表現として、
不可説な人物とある。
あくまで個人的な考えとしてはだが、言い方を変えれば、
ものまねが出来ない(しづらい)人物だったのではないかなと思う。
割と人のものまねは得意な方だと思っているが
身近な人物でもたまにものまね出来ない人がいたりする。
今日の意見が明日変わってたり、髪型とか話口調やらと、
まぁころころ変わる人がいて、そう言う人は物まねができない。
言うなればカメレオンか。
まぁこんなこと書こうと思ってた訳じゃないからここらでこの話はお開きで。


で、その西行の言い放ったその言のフレーズの一部がタイトル名になっている小説がある。
北森鴻(きたもりこう)著「花の下にて春死なむ」だ。
三軒茶屋にある白いぬぼーっとした提燈?が目印の「香菜里屋」という
ビールバーで、店主と客の周りにひたひたと沸き起こる過去や現在の出来事や事件を、
ひっそりと小気味よいテンポで綴られる小説だ。
で、書きたかったことなんだが、
この香菜里屋というバーには4種類の度数の違ったビールがある。
いや、逆を言えば4種類のビールしかないと言ったほうが良いか。
そしてビールのつまみはといえば店主が少しの間こっそりと奥に引きこもって
作ってくるお任せメニューのみ。
つまり酒も料理も選択肢が圧倒的に少ない。
が、店は連日ほぼ埋まることになり(まぁ小説だから)
そこでの店主と客の会話も実にウィットに富んでいる。

で、思ったことで、選択肢がすくないのはある意味で客商売として武器なのでは?と。
料理にしても今日はアレ食べたいとかいう人は実は少なく思う。
で、いつもお任せで満足のいく旨いものが出て来て、
しかも飲みモノの悩みも4つだけだから非常に先行きがスムーズな感がする。
個人的見地だけどビール好きには面倒くさがり屋でおしゃべりが好きな人が多い気がする。
仮説として、つまみとお酒がシンプルでお客の会話が音を奏でる。
理想論だが実に面白そうだ。

と、とあるバーにて店主とバスペールエールを飲みながら、
ひっそりと会話していたバレンタインデーの深夜だった。
今日も続きを話に行ってみようかどうか。


2009年2月15日 17:53 | コメント(0) | トラックバック(0) | edit

コメントする

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.carneya.net/mt/mt-tb.cgi/53

Copyright (c) 2009 CARNEYA ANTICA OSTERIA
>> 今夜もビールだな。

"牛込神楽坂の肉イタリア料理"

CARNEYA ANTICA OSTERIA
カルネヤ アルティカ オステリア


TEL
03-5228-3611

ADRESS
東京都新宿区南山伏町3-6
市ヶ谷NHビル1F

OPEN
12:00~14:00(LO)
18:00~22:00(LO)


定休日 日曜