最近、巷に若いホルモンヌなる女性が割拠しているようだ。
ホルモンヌとは内臓系の食べ物をこよなく愛し、
いつの日もホルモンの事ばかり考えていて、
ホルモンと聞くと興奮と欲情の坩堝に埋もれてしまうような女性を称するんだとか。

ホルモンヌは20代中頃~アラサー辺りまでを呼び、
その上の年ごろになると呼び名はアネモンヌとなるようだ。
姉ホルモンヌってことなんだな、きっと。

さて、そんなホルモンヌやアネモンヌが愛してやまないものに
ジュエルと呼ばれる物がある。

そう、新鮮でキラキラとした美しいホルモン肉をジュエルと称するんです。
先日行った裏浅草の名店『喜美松』で
一緒に場に居合わせたホルモンヌ達がモツ8種類のモツ刺盛り合わせ¥800?を
迷うことなく全種類注文しテーブルに登場した際、
『きゃ~♪ これがジュエルなんですね~』
『いや~~んおいしー!』
『キラキラしてて箸で取ったらぷるるる~ん』
『いや~~~~~ん』
と、まぁこんなカンジの会話が終始繰り返された。
ちなみに盛り合わせの内容は
ハツ、ガツ、ボイルしたガツ、シロ、レバー、タン、コブクロ、きゃん玉。
桃色の光沢を放つきゃん玉に箸を伸ばし、ポン酢でツルリ。
『おいしー、初めて食べた』
と、扇状の睫毛を上下にパチパチする可憐なホルモンヌ。
コラーゲンで肌も唇もぷるっぷるだ。
君がジュエルだよと心のうちで囁く。

と、そんな光景を目の当たりにしたこともあり、
刺身でも断然うまそうなトリッパ(ハチノス)を仕入れてみた。
お湯で何度か吹きこぼした後、
白ワインや香味野菜、トマト、と一緒にコトコト煮込む。
素材が良いからただそれだけで旨くなる。
こんだけ良いトリッパならたぶん誰が作ってもうまくなるだろうな。

味見という名のどんぶりを取り出し口の中に掻っ込む。
『う~ん、ジュエルやわ~♪』

仕上がったジュエルトリッパを一人前用の耐熱容器に入れ
真中に生卵を落とし、野菜を卵の周りにに載せ、
上からたっぷりのパルミジャーノを振りかけオーブンへ。
数分後、卵が半熟クチュクチュ状態になったら出来上がり。
さぁ、いざ参らん!と威勢良く周りがぐつぐつしてる。


Trippa alla BISMARK.又はTrippa alla Fiorentina.
寒い冬にはやっぱモツでグラタンだよな。

2009年1月24日 16:26 | コメント(0) | トラックバック(0) | edit

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